今日、この家の長女が家に男子の友達を連れて来た。どんな男子だろうと思って顔を見たら、目がブルーで髪が金髪の外人であった。
名はヨハネスというらしい。長女は中学時代から磨き続けてきた
英語を得意気に披露している。普段と違って、余計なことまでべらべらと話している。また、普段は、我輩のことなど見向きもせぬくせに、いきなり我輩の方へ来て我輩を持ち上げながら、「どう、この猫。可愛いでしょ?」などと外人男子に言う。
他の家族も外人男子に挨拶していた。
「ナイス・トゥー・ミー・チュー、だよな?」
などと、日本人丸出しの
発音で、この家の父親が言う。
中学生の次女や大学生の次男も挨拶をした。
が、この家の母親だけは、敵意を剥き出しにしている。どうやら、この外人男子をよく思っていないようである。なるほど、この外人男子は、紳士というよりも、
ニューヨークかどっかの若者の集まる通りで地べたに座り込んでいそうな感じである。
コタツで
お茶を出しながら、この家の母親は、ヨハネスなる外人男子を質問攻めにする。
「大学では何を
勉強していたんですか?」
あああ、や、ええと、ええと、など変な日本語を交えながらも何とか英語で質問している。
「国際関係を専攻していました。」
ヨハネスが答える。すると、この家の母親は、「国際関係のどういうところが面白いですか」という質問を皮切りに、
「アメリカのイラク戦争についてどう思いますか?」
「ブッシュ大統領についてどう思いますか?」
「アメリカは何故、
京都議定書にサインしなかったのですか?」
「小泉首相についてどう思いますか?」
と、国際政治に関する質問を拙い英語で立て続けにする。ヨハネスは上手く答えられない。何だ?何だ?という感じでとまどっている様子である。
つまり、我輩の思うに、この家の母親が意図していたことは、「国際関係なんていっているけど、どうせ真面目に勉強しないでちゃらちゃらと遊んでいたんだろう、そんな奴と家の娘は付き合わせないぞ、これ以上、娘に近付くな。」と言ったところであろうか。
ヨハネスなる男子が帰ると、母親は長女に向かって、
「変なの連れて来るな。付き合うなら
結婚しろ。結婚を考えてないなら付き合うな。それが家の考え方だ!」
と怒る。
今後、ヨハネスなる男子は、もうこの家には来ないであろう、、、。
グッド・バイである。ついでに、
フォーエバーの様相を呈している。
自分の国に帰って、いい人を見つけて頂きたい。 (終)
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